アルくんのシンプルライフ

夫婦旅と料理が好きなアルくんが平凡な日常をメモします。

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ワンワールドとスターアライアンス、どちらがお勧めなの?

 

 定年退職したら夫婦で世界一周旅行がしてみたい! こう考えている人はたくさんいるのではないでしょうか。アルくんと妻のアル子もそうでした。

 ある日、アル子がリビングで言いました。「世界一周旅行って、意外と安いみたいだよ」。ニュースサイトで世界一周チケットのことを読んだらしいのです。世界一周航空券の存在をこのとき初めて知りました。この日以来、およそ1年にわたるプランニングが始まりました。

 世界一周航空券の関連サイトは、とっつきにくいものが多く、何度も挫折しそうになりました。「手数料を払ってもいいから、だれかに計画してもらいたい。」と思うこともありました。結局、手数料がもったいなくて自力でプランを作成して、晴れて発券→旅行することができました。

 というわけで、自力で世界一周のプラン作成、発券するためのメモをまとめてみました。 ここでは、世界一周航空券の概要についてメモしています。

■世界の航空会社は3大グループに分かれて業務提携

 世界には、大小合わせて1000以上もの航空会社があると言われています。その中でも、頻繁に国と国をつないでフライトしている航空会社は100くらいでしょうか。

 これだけ多いと、当然、航空会社同士の競争が激しくなります。たとえば、ニューヨーク~ロンドンのように旅客数が多い路線に数多くの航空会社が路線を開設しようとして、過当競争が起きるかもしれません。

 過度な競争は、経営環境を悪化させます。実際、航空会社の経営状態は安定していないことが多く、日本航空(2010年会社更生法適用の後、再生)、パンアメリカン航空(1991年連邦破産法適用)、ノースウエスト航空(2010年デルタ航空経営統合)、コンチネンタル航空(2012年ユナイテッド航空と統合)などのように、破綻や統合を繰り返しています。最近でも、イタリアのアリタリア航空が経営悪化でエティハド航空傘下になったあと、2021年に国有化されました。

 このような過当競争を避けるために、世界の航空会社は大きく3つのグループに分かれて業務提携(アライアンス)をしています。人気路線は共同運航便(コードシェア便)で運行するなどして、互いに利益がでるよう協力しているのです。

 このあたりの事情は、コンテナ船を運航している海運会社も、ザ・アライアンスや、オーシャンアライアンスのような海運同盟を結んでいて、航空会社とよく似ていますね。

 前置きが長くなりましたが、世界一周航空券は、アライアンスに加盟している航空会社の飛行機を乗り継いで世界一周することができるチケットのことです。かつては、パンアメリカン航空1社だけで世界一周路線を運航していた時代もありました。現在では、アライアンスにより航空会社が地域ごとに住み分けているため、アライアンスとして世界一周チケットを提供しているというわけです。

■1フライト当たり2万円ちょっとでアメリカやヨーロッパに飛べる!?

 3つのアライアンスとは、

ワンワールド日本航空アメリカン航空、ブリティッシュエアウェイズ、キャセイパシフィック航空カンタス航空など)、

スターアライアンス全日空ユナイテッド航空、、ルフトハンザ航空、シンガポール航空ニュージーランド航空など)、

スカイチームデルタ航空エールフランス、KLMオランダ航空、大韓航空ベトナム航空など)の3つです。

 世界一周航空券の魅力は何といっても割安なこと。いちばん安い例をあげると、ワンワールドのエコノミークラス・3大陸は、1人33万5000円が基本料金。この価格で最大16回まで飛行機に搭乗できます! 1フライト当たりにすると、33万5000円÷16回=2万0938円となります。この基本料金のほかに、出国税燃油サーチャージが加算されますが、1フライト当たり2万円強の価格でアメリカやヨーロッパまでフライトできるなんて、お得ですよね。

 ワンワールドスターアライアンスという会社があって、その会社から直接チケットを購入するわけではありません。旅程の第1区間を運行している航空会社が、アライアンスに加盟する航空会社の代表として、世界一周旅行チケットを発券する仕組みになっています。ですから、たとえば日本航空全日空に、世界一周旅行チケットを専用に販売する窓口はありません。

■日本語で予約できるので、ワンワールドスターアライアンスが便利

 3つとも、金額や有効期間、搭乗可能回数などの基本仕様はほぼ同じなので、自分が使っているマイレージのエアラインや、世界一周で重点的に回りたい国のエアラインが加盟しているアライアンスを選ぶことになります。

 ただし、ワンワールド日本航空スターアライアンス全日空といった日本のエアラインが加盟しているのに対して、スカイチームは海外のエアラインだけで構成されています。

 旅程の第1区間を運航している航空会社からチケットを購入することになるので、やはり日本語が通じた方が便利だと思います。プランニングが終わって、いざチケットを購入しようとしても、座席の空席がない、タイムスケジュールが変更されているなど、想定外のエラーで、うまく発券できないことがあります。

 ですから、スカイチームはいったん除外して、ワンワールドスターアライアンスのどちらかを選ぶのが現実的です。

では、ワンワールドスターアライアンスのどちらがお勧めなのか。ほかのページで詳しくメモしますが、個人的にはワンワールドは割安だけど路線数やシステム面が少し不便。対してスターアライアンスは少しお値段が張るけど路線数が多くてシステム面も充実しているように思います。

 それにしても、スカイチームには、エールフランスやKLMオランダ航空などなど魅力的なエアラインがたくさん加盟していますね。日本に3つめの航空会社ができるか、3つのアライアンスが2つに再編成してくれるか、そうならないかなと思わず考えてしまいます。

 

1947年に世界で初めて世界一周路線を開設したのがパンナムです。この時代の世界一周と聞くと小田実「何でも見てやろう」を思い出します。沢木耕太郎深夜特急」のひと世代前を行く、旅行記の元祖でした。

(感想まとめ)

パンアメリカン航空は、1947年に世界で初めて世界一周路線を開設、1991年に破産しました。

この時代の世界一周と聞くと、小田実『何でも見てやろう』(1979年刊)を思い浮かべます。

沢木耕太郎深夜特急』(1986年刊)のひと世代前を行く、元祖旅本でしたね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。