アルくんのシンプルライフ

夫婦旅と料理が好きなアルくんが平凡な日常をメモします。

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【旅のメモ4】南仏とアヌシー湖の鉄道バス旅

ヨーロッパでいちばん透明度が高くて、エメラルド色に輝く湖。それがこの旅行の目的地・アヌシーです。美しい湖や中世の街並み、教会や城など見どころの多い、リゾート地でした。
アヌシー湖はフランスとスイスの両国に出入口があるジュネーブ空港からも近く、とてもお勧めしたい観光地です。
今回の旅行は、南仏のエクサンプロヴァンス、アヴィニョン、リヨンを鉄道で巡り、最後はアヌシー湖でのんびりと過ごしました。
南仏では農産物がおいしいせいか、レストランで食べる料理もホントに美味しい。マルシェで買う果物や野菜、加工品なども美味しい。そんなに暑いわけではないけど、日差しが強いので、景色がきれいに見える。街を散策していても、シャッターチャンスが多いです。そんな南仏を夫婦2人、電車とバスで巡ったときのメモを書いてみました。
日本国内での移動時間を参考にしながら訪問都市を選びました↓

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ポチっと予約しておきました。ユーレイルドットコムなど、ほかのサイトとも価格の比較をしていますが、Omioがいちばん安くて使いやすいです。

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■旅程表

【往路】東京→マルセイユ空港

 ↓ 鉄道

エクサンプロヴァンス(2泊)

 ↓ 鉄道

アヴィニョン(3泊)

 ↓ 鉄道

リヨン(3泊)

 ↓ バス

アヌシー(2泊)

 ↓ バス

ジュネーブ空港

【復路】ジュネーブ空港→東京

旅行初日の6月21日(羽田空港からマルセイユ空港へ)

この時は、お値打ちだったのでトルコ航空を使ってマルセイユに向かいました。

久しぶりに訪れたイスタンブールの新空港が、あまりにも巨大になっていて驚きました。

旅行2日目の6月22日(マルセイユからエクサンプロヴァンスへ)

マルセイユ空港からエクサンプロヴァンスは、エアポートリムジンで移動しました。

この日は、あいにくの曇りで、ド・ゴール広場の噴水もどんよりした表情です。

エクサンプロヴァンスでは、レンタカー旅をしたときに立ち寄ったフレンチレストランを再訪しました。

屋外で食べるとなんだかおいしく感じますね。前回、この店を訪れたときは、途中から大雨になったのですが、このときは大丈夫でした。

宿は、キッチン付きの民泊にしました。もちろん、ブッキングドットコムのジーニアス会員割引でお安くなっています。

マルシェで美味しそうな食材を買ってくれば、夕食は部屋で食べられます。

エクサンプロヴァンスのマルシェは5か所ほどあり、火木土だけ開催のマルシェ、毎日開催のマルシェがあります。

リシェルム広場のマルシェは毎日午前開催で、いつも賑わっていました。

美味しそうな野菜や、

美味しそうなフルーツや、

サラミソーセージや、

や、

きれいなや、

パエジャのような一皿料理も。マルシェは美味しいものにあふれています。

とくに、夏のプロヴァンスといえば、このメロンが有名です。ピーター・メイルの「プロヴァンスの12カ月」でもたびたび登場します。

こんな大きなスイカを売っていました。

ヨーロッパに来るとついつい食べ過ぎてしまうのが、フランベリー、ラズベリー、ブルーベリーなどのベリー類です。6月末なので盛りは過ぎていますが、新鮮でおいしかったです。

夏の南仏といえばラベンダー畑ですね。

前年収穫したラベンダーの匂い袋を売っていました。

投宿したのは旧市街の中心部で、深夜まで人通りが絶えませんでした。

旅行3日目の6月23日(エクサンプロヴァンス散策、セザンヌのアトリエなど)

この日は朝から好天に恵まれました。

ド・ゴール広場の噴水も、朝日を浴びて前日とは表情を変えていました。

広場の一角に、画家のポール・セザンヌがあります。サント・ヴィクトワール山や静物画が有名ですが、エクサンプロヴァンスに、セザンヌのアトリエが残されています。

旧市街から15分ほど北へ歩くと、セザンヌのアトリエに着きます。

アトリエ入り口です。この建物の2階がアトリエになっています。

まだ空きもありますが、予約してきてよかったです。

庭の木々がきれいでした。

階段をのぼって右の部屋がアトリエです。

大きな窓からアトリエ内に光が差し込んでいました。

静物で使ったと思われる素材があります。

まるで絵の世界に入り込んだかのような気分になります。

アトリエから見た庭の景色。太陽の光が美しい。

ランチは市街に戻って、前日と同じレストランでいただきました。

Bistroquet。またいつか訪れたいです。

エクサンプロヴァンスでは、陽光が街を美しく見せてくれました。↓は、フィルターも何も使わず、スマホで撮っただけの写真ですが、色合いが深い気がします。

南仏の日差しが、印象派の画家たちを惹きつけたワケが、ちょっとだけわかった気になりました。

光が違うだけで、前日とは街の景色ががらりと表情を変えています。

陽が傾いてきました。

 

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旅行4日目の6月24日(エクサンプロヴァンス駅からアビニョン駅へ)

この日も、好天に恵まれました。街全体がカンバスの絵みたいです。

エクサンプロヴァンスのエクス(Aix)は、ラテン語のアクアに由来します。その名の通り、水の豊かな街でした。

街のあちこちに噴水があります。

市庁舎の塔。17世紀の建物です。旧市街を南北につらぬく道沿いにあって、何度となくこの塔の下をくぐり抜けました。

古い日付計と母子像があります。

市庁舎の北にあるサン・ソヴール大聖堂

赤と青の色鮮やかなステンドグラスがありました。

歴史を感じさせてくれる落ち着いた大聖堂でした。

パヴィヨン・ド・ヴァンドームのフランス式庭園を訪れました。

エクサンプロヴァンス駅からマルセイユ経由でアヴィニョン駅に向かいます

ローカル線でマルセイユまで南下します。

マルセイユ駅。賑わっていました。

マルセイユからは地中海沿いを進み、それから北上します。

アビニョン15時50分着。思っていたより大きな駅でした。

国鉄駅のすぐ対面にアヴィニョン市街に入るレビュブリック門があります。

アヴィニョンにはいまも南北1キロ、東西1キロ強の城壁が残っています。アヴィニョンでも、民泊のアパートを借りました。

駅から近いのが便利でした。

フランスの街には、食品スーパーのモノプリやカルフールがあって便利です。アヴィニョンのモノプリには、生オレンジジュースを作るマシンがあって、何度も絞っては飲みました。

この日の夕食は、プロヴァンス特産のメロン、生オレンジジュース、クランベリー、ポールのパンなどをいただきました。

旅行5日目の6月25日(アヴィニョンから現地ツアーでラベンダー畑などへ)

この地は、午後初のラベンダー畑巡り現地ツアーに参加します。午前中はアヴィニョンの街を散策しました。

アヴィニョンマルシェです。

街の中心部に、よく整備された「中央市場」がありました。植物に覆われた斬新なデザインをしています。

ミニトマトだけでもさまざまな種類があり、どれもおいしそうです。

チーズもこんなにたくさん。少量ずついくつか試し買いしてみました。

空は真っ青。日差しが強くなってきました。

大きな木が日よけになってくれるレストランでランチを食べました。

14時出発のラベンダーツアーに参加します。

まず、プロヴァンスの観光名所・ゴルドを訪れました。以前、レンタカー旅で訪れたときと同じところに車を停めて、遠くから街をパチリ。

ゴルドの街では結婚式が行われていました。お幸せに!

美しい街です。フランスで最も美しい村に登録されています。

続いてラベンダーの名所で知られるセナンク修道院に向かいます。↓写真の右にラベンダー畑が見えます。

近くで見るとこんな感じです。まだ少し時期が早かったようですが、夏に南仏を訪れたらぜひ見たいと思っていた景色です。ここでもラヴェンダーの匂い袋などお土産をいっぱい買いました。

続いて、フォンテーヌ・ド・ヴォークリューズに向かいます。泉からこんこんと湧き出た水が集まって、川になっている美しい場所です。

こんな源泉がたくさんあるみたいです。

ツアーは4時間半ほどで終了。アヴィニョンの街に戻りました。この日の夕食は、マルシェや中央市場で買ったものをただ並べました。とても美味しかったです。

旅行6日目の6月26日(アビニョン散策、教皇庁など)

この日は1日アヴィニョンの街を散策して回ります。

アヴィニョンには、1309年から1377年までの68年間、ローマ教皇教皇庁がありました。1309年当時のフランス国王・フィリップ4世は、絶対王政の基礎を築いた国王と言われていて、婚姻や相続による領土拡大や軍備増強を推進しました。さらに、フランス出身のローマ教皇・クレメンス5世に圧力をかけて、強制的に教皇庁アヴィニョンに移転させました。世界史で習ったあの「教皇のバビロン捕囚」です。それからおよそ70年間、ここ南仏に教皇が滞在したことになります。

1377年にグレゴリウス11世がローマに帰還した後も、フランス側はアヴィニョンに独自の教皇を立て、ローマとアヴィニョン教皇が並立する教会大分裂が起きます。1414年のコンスタンツ公会議で統一されましたが、この混乱でローマ教皇の権威は失墜。対抗同士の調停役としての機能を失い、イギリス、フランスは百年戦争に突入していきました。

今もアヴィニョンには教皇庁の建物が残されていますが、混乱のせいか、内部は見るべきものがありません。

休場者にはタブレットが配布され、そこに表示されるVR映像を見ながら、往時を想像する仕組みになっています。

ローマ・バチカンはモノであふれているのに、アヴィニョンは潔くガラッとしています。

続いて、アヴィニョンを訪れます。

アヴィニョンは、♬橋の上で おどるよおどるよ 橋の上で 輪になっておどる♬ という童謡・アヴィニョンの橋の上で で知られていますね。

橋の名は、サン・ベネゼ橋で、12世紀ころ、神からの啓示を受けた1人の羊飼いが建てたと伝えられています。もともと22のアーチを持つ立派な橋でしたが、戦争や川の氾濫で多くは倒壊し、いまでは4つのアーチと小さな礼拝堂だけが残っています。

街の北端に小さな桟橋があり、そこから対岸まで無料のはしけ船で渡ることができます。のんびりした船で、フランス人の子どもに船の操縦体験をさせているところです↓

子どもの姿を見て、昔読んだ「ファーブル昆虫記」を思い出しました。アンリ・ファーブルも、アヴィニョンのゆかりのある人物です。若いころはアヴィニョンの学校で教鞭をとり、晩年は1915年に92歳でなくなるまでの36年間、アヴィニョンから30キロほどの距離にあるセリニャンに住んで、研究と執筆活動を続けたそうです。

この日も、日よけのあるレストランでランチにしました。

午後は美術館を巡ります。まず、プティ・パレ美術館へ。

もとは14世紀に建てられた枢機卿の館で、中世からルネサンス期の絵画が充実しています。

ボッティチェリの聖母子

続いてカルヴェ美術館へ。18世紀の貴族の邸宅を改装した美術館です。

落ち着いた雰囲気の美術館でした。

古い歴史をもつアヴィニョン。滞在中ずっと好天に恵まれました。

翌日は、アヴィニョンを発って、リヨンに向かいます。

旅行7日目の6月27日(アビニョンからTGVでリヨンへ)

この日は、アヴィニョンから北上してリヨンに移動します。アヴィニョンのマルシェで買った野菜や果物。おいしかったです。

アヴィニョン駅で電車を待っていたら、長い長い自動車輸送列車が通りました。港まで運ぶのでしょうね。

在来線のアヴィニョン駅からTGV駅にやってきました。フランスでは、このような光を多く取り入れるドーム型の屋根がある駅をよく見ます。

フランスの新幹線・TGVでリヨンまで移動します。

アヴィニョンからリヨンまで1時間06分でした。速いです。

リヨンもブッキングドットコムで予約した民泊を利用しました。床の色がきれいです。

アフロヘアの稲垣えみ子さんが「人生はどこでもドア~リヨンの14日間」という旅日記風エッセイを書いています。マルシェで買い物をして、暮らすように旅をするという本でした。それをちょっと真似て、暮らすように旅してみたいと思いこの部屋を選びました。

キッチンもきれいで使いやすかったです。

リヨンはフランスでも美食で知られる街。ポール・ボキューズという著名シェフの名を冠した市場があります。もちろん、ポール・ボキューズが腕を振るったレストランも。日本でもひらまつが運営するレストランのメゾン・ポール・ボキューズが、代官山や大丸東京などにありますね。

ポール・ボキューズ市場の内部です。清潔です。販売だけでなく、飲食コーナーもあります。

チーズだけでも種類が多すぎて迷います。

リヨンの夕暮れ。翌日も好天になるといいのですが。

旅行8日目の6月28日(リヨン散策、ル・ノードでランチ)

この日はリヨンの街を散策します。ランチはポール・ボキューズのお店でいただきます。まず地下鉄に乗って中心街に向かいます。

リヨンの人口は約52万人。パリ、マルセイユに次ぐフランス3番目の大都市です。でも喧騒にまみれたパリとは違って、落ち着いた美しい街です。

↓写真左側のフルヴィエールの丘と右側の旧市街一帯は、世界遺産にも登録されています。2000年も前からある古都だけに、それぞれの時代の建物が残っていることが世界遺産に登録された理由なのだそうです。

この建物はトロンプルイユ(だまし絵)になっています。

街のあちこちでマルシェを見かけます。

プロヴァンス名産のメロン、リヨンでもありました。

さてお昼時になりました。ポール・ボキューズのレストランは市街からかなり離れた場所にあります。そこで、市の中心部にあるポール・ボキューズの「ル・ノード」を予約しました。

美味しかったです♪

ランチの後は、リヨンを散策します。↓ここベルクール公園のどこかにサン・テグジュペリ星の王子さまの像があるのですが、見つかりませんでした。

続いて、ソーヌ川西岸にあるケーブルカー(フニクレール)乗り場に向かいます。

赤いケーブルカーに乗って、丘の上・フルヴィエールを目指します。

フルヴィエールの丘にそびえるノートルダム大聖堂。17世紀にリヨンでも大流行したペストからの回復を祈念して建てられたとされます。

荘厳です。

丘の上から、リヨンの街が見渡せます。

帰りは、坂道や階段を下って市街に戻りました。

丘の下ににぎやかな旧市街が広がっています。

夕食はマルシェで買った野菜、卵、ソーセージを使って適当に。。。

何を食べてもおいしく感じられます。

旅行9日目の6月29日(リヨン散策、公園巡り)

朝から大好きなラズベリーをお皿いっぱいいただきました。気分が高揚します。

この日は街の北東に広がるテット・ドール公園でのんびり過ごすつもりです。

大きな池や植物園・動物園もあります。

大きな池のほとりにあるカフェで、アル子とのんびりお茶しました。

暑い日でした。カメたちが不思議な行動をとっていました。

広くて静かできれいな公園。東京にも誘致したい。。。

夕食は、カルフールで買ったチキン丸焼きとマンゴー、ラズベリー、サラダなどで済ませました。


旅行10日目の6月30日(リヨンからバスでアヌシーへ)

この日はフランス東部にあるリゾート地・アヌシーに移動します。リヨンから鉄道を予約していました。が、駅についたら不通だと言われてちょっとびっくり。

急遽、バスのチケットを購入して、バスで移動します。

アヌシー湖は、モンブランの西40キロ、スイス・ジュネーブの南30キロほどに位置するリゾート地です。とくに湖の透明度が高いことで知られています。

アヌシー湖畔にかけられたポン・ド・アモール(愛の橋)。多くのカップルが記念撮影をしていました。

アヌシー湖は南北12キロほどの細長い湖です。典型的なリゾートで、時間がゆったりと流れます。

アヌシーで借りたファンシーなアパート。オーナーさんの趣味です。

アヌシーにもマルシェはあります。

しかも美味しそうな惣菜店がいくつかありました。観光客が買っていき、部屋で食べているのだと思います。

アルくんたちも、旅行中は、昼食はレストランで、夕食は部屋で食べることが多いです。

 

 

旅行11日目の7月1日(アヌシー散策、アヌシー湖クルーズなど)

この日は1日アヌシー湖で過ごします。前日にマルシェで買ったメロンをいただきました。

↓運河の中州に立つこの建物は、パレ・ド・リル(島の宮殿)。12世紀に貴族の館として建てられたそうです。その後、牢獄や裁判所として使われ、今は博物館になっています。

透明度が高く澄んだ湖水。

光の具合によって、パレ・ド・リルの水面も表情を変えます。

14:30出航の小型船で湖を散策します。

1時間の船旅でした。

どこを撮影しても絵葉書のようにきれいな街です。

とくに湖に面したヨーロッパ公園は遊歩道になっていて、ベンチに腰掛けてアイスを食べたり、のんびり過ごせます。わずか2泊ですが、ヨーロッパのリゾートにちょっと触れた気分になりました。

 

旅行12日目の7月2日(アヌシーからバスでジュネーブへ、ジュネーブ空港から羽田空港へ)

楽しかった南仏旅行も終盤。この日は、アヌシーからバスでジュネーブ空港に移動します。

ヨーロッパではよく見かけるBlaBlaバスを予約しました。

ジュネーブ空港まではわずか50分でした。

イスタンブール経由で羽田に戻りました。

長いメモになってしまいました。最後までお読みいただいてありがとうございました。

■旅行費用概算(2人分)

航空券 往復13.5万円×2人=27.1万円

ホテル 10泊で11.8万円

鉄道 2人で3.2万円

小計 42.1万円(食費、入場料、お土産代などを除く)