旅行会社の規模が大きければサービスもいい、という訳ではないのですが、規模が小さすぎると「てるみくらぶ」のように破綻しないか心配になります。ご存じのとおり、「てるみくらぶ」はアジア方面に強い格安旅行会社でした。売り上げ規模は100億円程度でしたが、2017年3月、突然、自己破産を申請して倒産。負債総額は217億円。倒産時点ですでに旅行代金を支払っていた旅行予約者は、旅行に行けないだけでなく返金もされず、被害を受けました。被害額は最高で364万円の人もいたそうです。
せっかく旅行の予約をしたのに、旅行会社の破綻で行けなくなるのは困ります。というわけで、主な国内旅行会社を売り上げ規模の大きい順に並べてみました。
1.JTBグループ 取扱高1兆3887億円 営業利益249億円
2.日本旅行 取扱高 3665億円 営業利益94億円
3.KNT-CTホールディングス 取扱高 3239億円 営業利益72億円
4.HIS 取扱高 3203億円 営業利益 8億円(旅行事業)
5.阪急交通社 取扱高 2722億円 営業利益49億円
6.東武トップツアーズ 取扱高 1338億円 営業利益88億円
7.ジャルパック 取扱高 1236億円
8.名鉄観光サービス 取扱高 757億円 営業利益20億円
9.JR東海ツアーズ 取扱高 733億円
10.ANA X 取扱高 673億円 営業利益6.8億円
やっぱり業界のガリバー JTBが群を抜いています。地方自治体などからの受託事業も利益を押し上げているようです。
ネット専業旅行会社を比較すると
続いてネット専業の旅行会社を比較してみます。業界大手の楽天トラベルとじゃらん(リクルートホールディングス)は開示がないので不明。ヤフートラベルと一休を展開するLINEヤフーも不明でした。
・エアトリ 売上高233億円 営業利益20億円(「エアトリ」を展開)
・アドベンチャー 売上高200億円 営業利益29億円(「スカイチケット」を運営)
・ベルトラ 売上高 31億円 (現地ツアー予約サービス)
・オープンドア 売上高 25億円 (「トラベルコ」を運営)
・旅工房 売上高 12億円 (海外中心のネット旅行会社)
IKKOさんのエアトリ、あのちゃんのベルトラなど頑張っているようです。では、バナナマンのアゴダはどうでしょうか。
海外大手は規模が桁違いにデカイ
・ブッキングドットコムホールディングス 取扱高23兆4752億円 営業利益9093億円
・エクスペディア・グループ 取扱高16兆2207億円 営業利益1753億円
・トリップドットコムグループ 取扱高 9588億円 営業利益2439億円
・トリップアドバイザー 売上高 2774億円 営業利益193億円
バナナマンのアゴダは、ブッキングドットコム傘下の旅行会社です。アメリカ・コネティカット州に本社を置き、ナスダックに上場しています。
ブッキングドットコムの傘下には、アゴダのほかに、プライスラインドットコム、KAYAK(カヤック)、レンタルカーズドットコム、レストラン予約のオープンテーブルなどがあります。
エクスペディア・グループは、マイクロソフトの旅行部門として創業した会社です。アメリカ・ワシントン州に本社を置き、ナスダックに上場しています。
傘下にはホテルズドットコムなどがあります。
トリップドットコムは、中国・上海市に本社を置き、ナスダックに上場しています。もともと、オラクルに勤務する中国人が創業しました。傘下には、航空券予約のスカイスキャナーなどがあります。
トリップアドバイザーは、マサチューセッツ州に本社を置き、ナスダックに上場しています。世界最大の旅行口コミサイトで、ブッキングドットコムやエクスペディアなどの情報を一括比較するメタサーチサイトでもあります。
トリップアドバイザーで、ホテルの価格を比較すると、ブッキングドットコム、アゴダ、エクスペディア、ホテルズドットコムなどの価格が表示されることがあります。でもアゴダはブッキングドットコムの子会社、ホテルズドットコムはエクスペディアの子会社であることを知っていれば、同じグループ同士の価格競争に気づいたりして思わぬ発見があるかもしれません。
なお、上記の為替は1ドル155円で換算してあります。
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