そこでこの数年続けているのが、真夏の地下街ウォーキングです。東京には東京駅、新宿駅、渋谷駅、上野駅など広い地下街があります。中でも東京駅周辺の地下街は全長18キロもあるそうで、真夏や真冬のウォーキングにはもってこいです。ウォーキングするには、いいコースなのですが、残念ながら広大・複雑すぎて、わかりやすいコースガイドが見当たりません。そこで、手作りしてみました。
東京駅周辺の地下街は6ブロックで考えると迷いにくい
東京駅周辺の地下街は大きなブロックとして考えると把握しやすくなります。
北から順に、
①大手町駅通路(東西線・半蔵門線・丸の内線などの大手町駅と周辺ビル、水色)
②千代田線通路(大手町駅~二重橋駅~日比谷駅までの直線通路、緑色)
③丸の内通路(丸の内オアゾ、新丸ビル、丸ビル、KITTE、京葉線駅通路など丸の内エリアのビルネットワーク、赤色)
④八重洲通路(大丸、八重洲地下街、グランド東京サウスタワーなどのネットワーク、紫色)
⑤有楽町エリア(東京国際フォーラム、有楽町線通路、東京交通会館、マリオン、イトシアなど、オレンジ色)
の6つです。
- 東京駅周辺の地下街は6ブロックで考えると迷いにくい
- 大手町と丸の内・八重洲、丸の内・八重洲と有楽町、千代田線通路と大手町・丸の内・有楽町・日比谷、有楽町と日比谷をぐるりと周遊できる
- ①大手町駅通路(東西線・半蔵門線・丸の内線などの大手町駅と周辺ビル、水色)
- ②千代田線通路(大手町駅~二重橋駅~日比谷駅までの直線通路、緑色)
- ③丸の内通路(丸の内オアゾ、新丸ビル、丸ビル、KITTE、京葉線駅通路など丸の内エリアのビルネットワーク、赤色)
- ④八重洲通路(大丸、八重洲地下街、グラントウキョウサウスタワーなどのネットワーク、紫色)
- ⑤有楽町エリア(東京国際フォーラム、有楽町線通路、東京交通会館、マリオン、イトシアなど、オレンジ色)
- ⑥日比谷線通路(日比谷駅~銀座駅~東銀座駅まで、灰色)
名前はアルくんが勝手に名付けたものです。このエリアはとにかく広大なので、自分がどのエリアを歩いているのか、常に把握しておくと迷いにくくなります。
大手町と丸の内・八重洲、丸の内・八重洲と有楽町、千代田線通路と大手町・丸の内・有楽町・日比谷、有楽町と日比谷をぐるりと周遊できる
この地図で色付き線で示したエリアは、それぞれ地下通路でつながっています。具体的には、①大手町と③丸の内・④八重洲、③丸の内・④八重洲と⑤有楽町、②千代田線通路と①大手町・③丸の内・⑤有楽町・⑥日比谷線通路、⑤有楽町と⑥日比谷線通路はつながっています。
ですから、東京駅からでも、大手町駅からでも、有楽町駅からでも、銀座駅からでも、いったんこの地下通路に張り込めば、ぐるりと周遊することができます。
簡略化すると、東西をつなぐ通路は、①大手町と、③丸の内&④八重洲と、⑥日比谷線通路の3本。
南北をつなぐ通路は、②千代田線通路と、③丸の内通路&⑤有楽町と、④八重洲通路&⑤有楽町の3本あると考えることができます。
このうち、②の千代田線通路は南北1.8km、⑥の日比谷線通路は東西1.1kmあります。混雑していないときに歩くと、かなりいい運動になります。
上の地図は、グーグルマップを加工したものですが、地下通路が大まかにしか表示されていない箇所があります。
そこで役立てたいのが、OpenStreetMap財団が公開している地図データになります。こちらがクレジット表示です。(https://www.openstreetmap.org/copyright) 。
さらにこの公開データをもとに、今八さんが東京駅周辺地下通路マップを無料公開しています。こちらを一部使わせていただきます。今八さんの元データはこちらです。https://imahachi.com/08kanto/tokyoekichika/
OpenStreetMap財団と今八さんの地図はとても精巧作られているのですが、残念なことに実態を反映できていない区域が大きく2つあります。
1つは、京葉線東京駅と地下鉄有楽町線、地下鉄銀座線をつなぐルート。東京国際フォーラム、東京交通会館、イトシア、マリオンの地下を通って南北に移動できますが漏れています。
2つめは、銀座駅の地下通路部分が未反映でした。日比谷駅まではデータ化されていますが、実際には日比谷線銀座駅、さらには日比谷線東銀座駅まで南東方向に地下通路が伸びています。
この2点を修正した「完成版 東京駅周辺地下通路マップ」がこちらです↓
地図の文字が小さすぎて読みづらいと思います。そこで、地図を上下2つに分けて詳しくコース解説します。
①大手町駅通路(東西線・半蔵門線・丸の内線などの大手町駅と周辺ビル、水色)
まず、完成版の北半分を拡大します。
大手町は、近年も新しいビル建設が進み、新たな地下通路が生まれています。
大手町ビル、大手町ファーストスクエア、OOTEMORIなど大手町にあるビルの地下街と、地下鉄東西線の改札外通路をまとめて、①大手町通路だと考えてください。
①東西線の通路はC13bからB10まで、直線距離で800mあります。東西線通路は、B2b/cとB4/5の2か所で③丸の内通路とつながっています。さらに東西線通路はB8aの南部分で④八重洲通路ともつながっています。
将来、常盤橋トーチタワーが完成すれば、地下鉄日本橋駅の通路ともつながり、日本橋高島屋方面まで地下通路が広がる可能性もありそうです。
②千代田線通路(大手町駅~二重橋駅~日比谷駅までの直線通路、緑色)
この地図の北西端は、C2bの経団連会館出口です。そこから南下すると、千代田線大手町駅、都営三田線大手町駅、千代田線二重橋駅、都営三田線日比谷駅、千代田線日比谷駅を結ぶ長い地下通路があります。わずかな段差はありますが、ほぼ直線です。
↓これはコロナ禍のさなかに撮影した②千代田線通路です。これほど静かではありませんが、今でも丸の内や銀座と比較すると静かで歩きやすいコースです。
たとえば、千代田線や都営三田線を利用して、大手町エリアに通勤している人ならば、オフィスの最寄り駅ではなく、1つか2つ手前の駅で下車して、オフィスまで地下通路を歩くという方法もあります。
②千代田線通路は、①大手町通路、③丸の内通路、④有楽町エリア、⑥日比谷線通路と連結しています。
③丸の内通路(丸の内オアゾ、新丸ビル、丸ビル、KITTE、京葉線駅通路など丸の内エリアのビルネットワーク、赤色)
丸の内では、2002年丸ビル、2004年丸の内オアゾ、2005年東京ビルディング、2007年新丸ビル、2014年KITTE丸の内竣工により、次々と新たな地下通路が広がっています。
とくに、東京ビルディングとKITTEができたことで、京葉線東京駅と丸の内をつなぐルートが1つ増えました。
丸の内通路で気を付けたいことは、斜めに交差する道が多いので方向感覚を失わないようにしたいということです。とくに丸ビル周辺には注意が必要です。
③丸の内通路は、①大手町通路と2本の通路でつながっています。②千代田線通路とも行幸地下ギャラリーでつながっています。⑤有楽町エリアとはアートロードと、KITTE・東京ビルディングの地下街でつながっています。
そして、④八重洲通路とは、東京駅北側にある東西自由通路でつながっています。東京駅南口にも東西自由通路を建設する計画があります。JR東日本では、2031年度冬に完成予定だとしています。この南通路が完成すると、このエリアをウォーキングする魅力がさらに増えることになりそうです。
④八重洲通路(大丸、八重洲地下街、グラントウキョウサウスタワーなどのネットワーク、紫色)
八重洲エリアも2023年3月にバスターミナルのあるミッドタウン八重洲が竣工するなど新ビル建設が続いています。
八重洲通路は1958年に開業した八重洲地下街(ヤエチカ)が地下ネットワークの要(かなめ)になっています。2001年にパシフィックセンチュリープレイス、2007年に大丸の入るグラントウキョウノースタワーとグラントウキョウサウスタワーが、2013年にグランルーフが相次いで開業したことで、地下ネットワークが広がりました。
将来、ミッドタウン八重洲の北と南で建設が進む新ビルが開業すると、さらに地下空間が広がると考えられます。
④八重洲通路は、東京駅一番街の北にあるキャラクターストーリーを通じて②東西線通路とつながっています。同じく東京駅一番街の北にある北地下自由通路で③丸の内通路とつながっています。さらに、ヤエチカ南と、グラントウキョウサウスタワー、パシフィックセンチュリープレイスを通じて、京葉線東京駅ともつながっています。